受付時間 | 9:00~18:00 |
---|
定休日 | 土曜日・日曜日・祝祭日 |
---|
ご予約いただければ時間外の面談も対応します
辛いこと、悲しいことがうつ病の原因となりうることは、多くの方が知っておられると思います。
リストラ、左遷などが鬱の原因になりうることは容易に理解できます。
意外に知られていないのが、昇進、栄転、結婚、自宅の新築などの良いことが起きた場合でもうつ病の原因になりうるということです。
昇進、栄転は一般的にはうれしい出来事ですが、それでも、責任が重くなる、プレッシャーが大きくなる、中間管理職的な立場に置かれて身動きが取れなくなるなど、いいことばかりではないですよね。
謙虚で誠実な人は周囲から信頼されることが多いです。
しかし、周囲の評価とは裏腹に自己評価はあまり高くなかったりするのです。
そのような人は、業績が思ったほど上がらないときに、周囲からの期待に応えることができない状況に過度に責任を感じ苦しくなることが多いようです。
また、降格や左遷の場合とは異なり、昇進や栄転の場合には、忙しくても周りから同情されにくいので、一層精神状態が悪くなってしまうという傾向もあるようです。
人のメンタルというものは大変デリケートです。
時に、常識では予想もつかないような動きをするものです。
昇進など、一般的には喜ばしいことであっても、従業員さんの就労環境に大きな変化が生じるときには、とくに気を付けて様子を見守る必要があるように思います。
ところで、普段、私はあまりこむずかしい小説は読みませんが、メンタルヘルスに関連して、ドストエフスキーの「弱い心」という短編小説があるそうです。
主人公は慎ましく生活する若くてまじめな労働者です。
この主人公に婚約者ができました。
また、職場でも大変いい上司に恵まれています。
上司は、少しでも結婚の足しになればいいとして、内職の仕事のつもりで、ちょっとした用事を主人公に頼みます。
しかし、上司はご褒美のつもりで頼んだ用事が、主人公には大きなプレッシャーとなるのです。主人公は、今までの人生ではあまり味わったことのない喜び、やさしい上司からの好意や婚約者との幸福な未来にメンタルが耐えきれず、少しずつ心身に変調をきたしていきます
最後は、メンタルを完全に壊してしまいます。
この小説には、心優しい人しか登場しません。
労働環境が悪いわけでもなく、パワハラ上司も登場しません。
それでも、環境の変化が精神を壊す大きな要因になるというのは、とても皮肉なことだと思います。
以下のフォームに必要事項をご記入の上、「送信する」ボタンをクリックしてください。
お問合せはお電話・メールで受け付けています。
メールでのお問合せは24時間受け付けております。
9:00~18:00
土曜日・日曜日・祝祭日
〒336-0025 埼玉県さいたま市南区文蔵2-1-2コルティーレI 302号(扇法律事務所内)
JR南浦和駅西口から徒歩5分